令和中観流洞察史観

令和中観流洞察史観  落合莞爾

この三十年余り落合莞爾の名で文筆活動を行ってきましたが、これはペンネームで戸籍では井口莞爾(いぐちかんじ)です。
平成二十八年十一月、東光院智應大阿闍梨のもとで得度して授かりました法号の南光房爾應を時に用いております。
わが仏教の師に当たる中論宗大僧正東光院智應師について詳しいご紹介は割愛しますが、御事績を一つだけ挙げれば、飛鳥時代から天平時代にかけてわが国に渡来したのち、密教と融合して衰えた三論宗を復興し、その中枢を担う中論宗を立教したことです。
紀元二百年前後に龍樹菩薩が説かれた「中論」は、無著・世親の説いた「唯識論」と並んで大乗仏教の主柱をなすものですが、新発意の不肖に深遠な仏教哲学を詳しく述べる資格はありません。
三十代に株式を主に商品と日経先物の相場に携わった不肖の思考法に、いつの間にか芽生えたのが一切の物事をウリとカイの両面から見る習慣です。
具体的には、明治維新であれば、旧弊打破の志と功績を誇る「薩長史観」だけでなく、無血革命を意図して密に実践した「一尹史観」を立て、両面から歴史の真相を洞察する方法論です。(一尹史観とは尹宮朝彦親王と一橋慶喜の活動を維新の原動力と見るものです)
平成元年一月七日の昭和天皇崩御を機に始めた歴史研究を三十年余りの間、独自の「洞察史観」により進めてきた不肖が、歴史事象の解明に際し「両面思考」を心掛けるようになったのはごく最近のことです。
両面思考とは、あらゆる現象を「何かを機に対発生(ついはっせい)した相異なる存在で対等にして相互依存する関係」と見ることにより、その本質を考察することです。この方法を意識的に用いることにより不肖の洞察史観は格段の深化を遂げる見込みが出てきた、と自覚しております。
さて時勢が移り世は平成から令和の御代となりました。「令」とは「梅花の色が麗しい」という意味と説明されていますが、不肖思うにそれは表向きで、真意は深く蔵されている筈です。
そもそも「令」は「うながす」と訓じ、その意味は「命じて従わせる」ことです。ゆえに新年号の「令和」の意味するところは「和」を促すことなのです。
 ここで「和」とは何を指すか。これこそ聖徳太子十七条の憲法の第一条で「以て尊し」とされた根本的道徳なのです。ゆえに「令和」の年号は日常これを眼にし、口にし、耳にするわれわれの精神に「和」が浸透することを図られたものと不肖は理解します。
 それなら「和」の意味するところは何か?
 「和」は「対発生した相異なるもの」が進んで「融合中和する」ことを意味するのです。俗に言えば「落としどころ」で、これが「和」の真の意味です。
 この「和」なる状態は両者が遭遇すれば瞬間的に実現します。なぜなら対発生した両者は外見上で対立しながら実は相互依存しているので、遭遇した途端に対消滅(ついしょうめつ)してしまうからです。
 ここで真の意味の「遭遇」とは、両者が単にすれ違うだけではダメで真正面から相対峙(あいたいじ)することが必要です。
 両者による対談・会話・攻防・決戦など何れの形にせよ、真に遭遇した瞬間、両者が対消滅して対立が解消するのが「和解」です。

 つまり対立する両者が対消滅する結果、出現する状態が「和」なのですが、単に表面上で握手したりハグしたりでは「真の和」に至りません。
 真の和について詳しく述べる必要もないので、これ以上は述べませんが、それよりも問題は「遭遇」をもたらす方法です。対立する両者が自然に遭遇するのはなかなか難しいので、両者の真ん中に立って遭遇をウナガス者、すなわち「令」(ウナガシ)の存在が望まれます。
 ウナガシの資格として、対発生した両者のいずれにも偏らない立場が必須ですが、この立場をわが洞察史観では「中観(ちゅうがん)」と呼びます。
 洞察史観によれば歴史事象とは「対発生した両者が遭遇により対消滅して中和がもたらされる過程」で、それが重層的に重なったもの」が歴史です。
 かかる考えに到達した不肖は、龍樹菩薩の中論に発する大乗仏教中観派の教えとよく似る事を知って驚嘆し、且つは呆れました。
 数年前に智應大僧正から得度を受けた不肖は、その折授けられた度牒に「中論宗」と書かれていることに、まったく気付かなかったのです。落合流洞察史学の要諦を中観派哲学と定めた不肖は、何とその数年前に中論宗で得度していたのです。
 ここにおいて、釈迦が説かれた「因縁果」が絶対の真理であることを覚り、中観流洞察史学の研鑽と流布こそわが尽くすべき道と悟った不肖は、今からは一意これに邁進する所存で、研鑽の結果を世間に語り掛けることとします。
 それがこのブログです。
 令和四年四月八日 

紀州鷹匠山の平和寺和歌山別院にて 
          南光房爾應(落合莞爾)

14件のコメント

  1. 今後の研究課題が決まった!
    北海道原住縄文アイヌの研究です。

  2. 先生が盛んに、「京都皇統と東京皇室の極秘関係」について述べよとおっしゃるので、恐れ多くも感想を申し上げます。

    極秘関係とは、すなわち我々は東京皇室は一枚岩家族と思わされているのですが、実は昭和天皇(政体皇室)、高松宮殿下(京都皇統)、三笠宮親王(は、大亀和尚や菅田正昭ら偽史シンジケートのボスとのことですが、おそらく裏があって監督役か抑制役を被られていたのではないでしょうかと最近想像します)、のワンワールド國體の中の地域、派閥の違う皇統の三つ巴の皇室だったのですね。

    しかし、それを知る、理解するには、落合先生程の学を積まなければならなかった訳です。

    南北朝の統合、明治維新の真相、近代政争の真相、などなど、そもそもワンワールドであるという事実の筋道を知らないで極秘関係に近づくと、やれ隠し子だ、天皇制批判などに迷い込む、近づけない仕組みになっている、といっても過言ではないように思われます。もしや、その政略から三笠宮親王がいたのでは、と感想をどう書こうかと考えていたら、思い始めました。

    先生が、「改」でこの本がターニングポイントだと仰ったのはこのような意味かと。

    このように書き出してみると、自分の中の整理をつける訓練になります。

    これから、もう一度読み返しますので、おってご質問させていただきたいと思います。

  3. どなたか
    拙著[京都皇統と東京皇室の極秘関係]についての御講評ないしご質問を、ここへお寄せください
    たぬき庵主人

  4. 先生、たぬき通信講座も活性化よろしくお願いいたします。
    また、皆様にはこの「令和中観流洞察史観」サイトへのリンクならびに拡散をお願いいたします。
    Facebook LINE Twitter等々でのリンクの際は最後に検索ロボット用「#」タグ付けもお願いいたします。

    #たぬき通信
    #落合莞爾ワンワールド
    #令和中観流洞察史観
    #http://talented.jp/

  5. コメントを入れて見たが何かおかしい。文章が脱落している。
    先のコメントの最期の一行を再現して、再投稿したい。
    後刻、某所で宴会があり、松田氏に面唔して会話したが、体格雄大にして大陸的、およそ毛沢東・習近平に比すべき英雄の素質を感じた。しかも温良にして重厚、もしそれこの人物が議政壇上に立つことを得れば、我らが楽しみの大きなよすがにならんかと思う。

  6. 昨日、断れない先から召集を掛けられ、参政党の松田学の街頭演説を見に行った。
    感心したのは、前の一列がすべてノーマスクだったことで、久しぶりに清々しい光景に接した。
    後刻、某所で松田氏り、まずは英雄の素質を感じた。

  7. 一月二十日に発売した拙著『京都皇統と東京皇室の極秘関係』は、販売先をリアルインサイト会員に限定したため、発売前に売り切れとなり、購入を希望される皆さまにご迷惑をおっけしました。
    これは、素より皇室と皇統の極秘事項を公開したことによる衝撃の大きさを考えての事ですが、発売以来三カ月を閲した現在、
    既読者の反応をうかがうに、大方はこの内容を冷静に受け止めてご理解いただいたように思います。
    そこで、今から一般の方々に拙著を広めようと思い、第二刷刊行をお知らせするとともに、既読者の質問感想などを受けてわたしがご説明するために、「たぬき通信」(正式名「令和中観流洞察史観」)を開設した訳です。
    というわけで、未読の方々はこのサイトを通じてご購入されるようにお願いすると共に、既読者から率直なご意見ご質問の投稿をお待ちします。たぬき庵主人落合莞爾 敬白

  8. 地球規模で陣痛が起きますね。産みの苦しみには耐えやるしかありません。

  9. 成り成りて成り余るものと成り成りて成り合わぬものが融合して地球規模で国生みするのを110年も待ったのですか!

  10. 110年が10月10日? だから経線と緯線を┃と
    ━に
    分けて融合するのを待ったのか! 
    恐すぎます!

  11. 「梅園全集」の出版(大正元年 1912)とシェファーによるストローク関数の論文の発表(1913)が計画された双子の出産だったという証拠を見つけてしまいました。「梅園全集」上巻25ページの本文の末端にある横一の棒がそれです。漢数字の一です。
    その後、ロシア革命が起きて世界は東西に分かれました。ここまでやられたら分かりませんよ。110年後に世界でたった一人、たった今、私が見つけました。
    縦の棒と横の棒を重ねたら十文字になるという仕掛けを一世紀以上経って実現しようとするのは、そもそも非時間非空間の世界での計画です。

  12. たぬき思想は令和の思想
    世界の森羅万象ことごとく二分した現在、和を促すのは多渟喜です!
     因みに渟とは古代エジプト語でGOLDを意味しますから多渟喜とは金本位制のことです!

  13. 井口先生、こんにちは。静岡の築地(駿府のたぬき)です。たぬき通信w、発信ありがとうございます。いよよ本筋に入ってきた、中観流洞察史学の深化をリアルタイムで享受できることは大きな喜びです。今後ともご指導よろしくお願い致します。 

  14. 井口先生、こんにちは。豊後の北林です。この度は素晴らしい講座の開設、ありがとうございます。先生との出会いがなければ、未だに両子の里の謎は解けなかったと思います。我ながら謎の多い人生を送っているものだと不思議に思っています。これからもよろしくご指導ください。の

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